飛鳥発掘-藤原京2

飛鳥藤原第128次(藤原宮朝堂院東南隅)発掘調査の現地説明会より
2003年6月21日




発掘遺構から香具山を見る

 藤原宮の中枢部を明らかにするために,これまでにも何回かの調査が行われ,現地説明会が開かれてきました。今回現地で報告されたのは現在の国会にあたる「朝堂院」を囲む回廊の東南隅の部分で,瓦葺きの建物だったようです。公開された遺構のほぼ中央で東面回廊と南面回廊が90度で接しており,そこが東南角の部分とわかります。今回の調査では,朝集殿院の東面回廊跡も発見されました。朝集殿院は朝堂院で働く役人たちが,出勤時間になるまで控えている建物と言われています。柱筋は3本で,真ん中の柱筋は間仕切りや連子窓があったそうです。
 6月21日(土),梅雨の中日で暑い中,現地報告会が開かれたので参加しました。


北 耳成山方向

西 畝傍山方向東 香具山方向
赤い四角部分が今回現地で報告された部分
(報告会資料を基にして作図し加筆した)
耳成山は北の方向にある。奥の赤い柱が朝堂院の東面回廊跡で左(西)方向へ曲がる。手前の白い柱が朝集殿院回廊跡で,さらに南へ延びている。
朝堂院南面回廊跡
朝堂院東面回廊跡
3本の柱筋が残る。
藤原京式の瓦が多く発見された。
 今回の発掘により,朝堂院の南北の長さが321.3mと判明しました。以前の調査で東西の長さが233.5mとわかっていますので,難波宮や平城宮をこえるもっとも大きな都であったことがわかります。

飛鳥藤原第125次(藤原宮朝堂院東南隅)発掘調査の現地説明会

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